こんにちは、宝塚ともり法律事務所の弁護士の佐藤英生です。
今回のテーマは離婚の方法です。
離婚には様々な方法があり、置かれている状況によって適した方法が異なります。
はじめに
離婚の方法には大きくわけて３つの方法があります。
①協議離婚、②調停離婚、③裁判離婚です。
その他に④審判離婚というものもありますが、かなりの例外パターンになりますので、タイトルの数には含んでおりません。
① 協議離婚
協議離婚は夫婦の話し合いによって離婚を合意する方法となります。
日本の離婚の大半は、協議離婚により成立しています。
夫婦のみでは冷静な話し合いができないという状況も多いかと思いますが、配偶者との離婚協議を弁護士に依頼することも可能です。
ご相談の際には、弁護士には調停や裁判しか依頼することはできないとお考えの方もいらっしゃいますが、協議段階から依頼することもできます。
私自身も、依頼者様に特段のご希望がない限りは、弁護士に依頼した後もまずは協議による解決を目指すことからスタートするのが良いのではないかと考えています。
② 調停離婚
調停離婚は家庭裁判所における調停という手続で成立する離婚となります。
調停は、皆様がイメージされるドラマ等の裁判のイメージとは大きく異なるものです。
家庭裁判所の個室で調停委員という方が当事者双方の言い分をそれぞれ個別に聴取し、第三者を交えた話し合いによる解決を目指す手続です。
協議による解決が見込まれない場合やそもそも協議ができない場合には、調停を申し立てることになります。
中には調停を申し立てても解決の見込みがないから、調停を行わずに裁判をしたいという方もいらっしゃいますが、調停前置主義というものがあり、法律上、裁判の前には調停を行わないといけないと決められています。
③ 裁判離婚
裁判離婚は文字どおり裁判上の手続で決められる離婚の方法になります。
離婚裁判は、離婚調停が不成立となった場合に申し立てることになります。
離婚裁判では、法律上決められている離婚原因に該当する事実があるかどうかが審理され、裁判所が離婚原因があると認定した場合に離婚できることとなります。
そのため、裁判離婚では離婚原因があるかどうかが非常に重要となります。
他方で、協議離婚や調停離婚では、離婚原因が無くても当事者が合意すれば離婚することができます。
④ 審判離婚
審判離婚は「調停に代わる審判」という手続によって成立する離婚の方法になります。
「調停に代わる審判」という名称のとおり、当事者の間で合意が整って調停を成立させることができる状態であるにもかかわらず、些細な点でのみ対立がある場合や当事者が調停期日に出席できない場合等に活用される方法になります。
基本的には調停によることになりますので、審判離婚はレアケースとなります。
まとめ
以上のとおり、一口に離婚といっても様々な方法があることをおわかりいただけたかと思います。
それぞれの方にどの方法が適しているのかといった点をアドバイスさせていただくことは可能ですので、離婚についてお悩みの方は是非当事務所までご相談いただければと思います。
